産業ファンド投資法人

1部 ファンド情報

1章 ファンドの状況

1. 投資法人の概況

1) 主要な経営指標等の推移

  • (1)【主要な経営指標等の推移】

    ① 主要な経営指標等の推移

     

    第28期

    第29期

    第30期

    第31期

    第32期

    計算期間

    自 2021年

    2月 1日

    至 2021年

    7月31日

    自 2021年
    8月 1日
    至 2022年
    1月31日

    自 2022年
    2月 1日
    至 2022年
    7月31日

    自 2022年

    8月 1日

    至 2023年

    1月31日

    自 2023年

    2月 1日

    至 2023年

    7月31日

    営業収益

    百万円

    15,349

    16,493

    17,194

    17,944

    17,848

    (うち不動産賃貸事業収益)

    百万円

    (14,884)

    (16,206)

    (16,334)

    (16,492)

    (16,986)

    営業費用

    百万円

    7,707

    9,704

    9,731

    11,004

    9,493

    (うち不動産賃貸事業費用)

    百万円

    (6,067)

    (8,228)

    (8,293)

    (9,517)

    (8,008)

    営業利益

    百万円

    7,642

    6,789

    7,462

    6,939

    8,354

    経常利益

    百万円

    6,665

    5,787

    6,494

    5,942

    7,419

    当期純利益

    百万円

    6,663

    5,786

    6,492

    5,940

    7,419

    純資産額

    (a) 百万円

    190,116

    189,173

    189,358

    188,905

    195,690

    (対前期比)

    %

    (0.0)

    (△0.5)

    (0.1)

    (△0.2)

    (3.6)

    総資産額

    (b) 百万円

    407,428

    413,419

    417,430

    422,345

    433,409

    (対前期比)

    %

    (0.3)

    (1.5)

    (1.0)

    (1.2)

    (2.6)

    出資総額 (注2)

    百万円

    183,865

    183,865

    183,865

    183,865

    189,683

    (対前期比)

    %

    (-)

    (-)

    (-)

    (-)

    (3.2)

    発行済投資口の総口数

    (c) 口

    2,070,016

    2,070,016

    2,070,016

    2,070,016

    2,113,516

    1口当たり純資産額

    (a)/(c) 円

    91,842

    91,387

    91,476

    91,257

    92,590

    1口当たり当期純利益 (注3)

    3,219

    2,795

    3,136

    2,870

    3,530

    分配総額

    (d) 百万円

    6,760

    6,334

    6,417

    6,462

    6,936

    1口当たり分配金額

    (d)/(c) 円

    3,266

    3,060

    3,100

    3,122

    3,282

    (うち1口当たり利益分配金)

    (3,219)

    (2,796)

    (2,932)

    (2,870)

    (3,282)

    (うち1口当たり利益超過分配金)

    (47)

    (264)

    (168)

    (252)

    (-)

    総資産経常利益率 (注4)

    %

    1.6 (3.3)

    1.4 (2.8)

    1.6 (3.2)

    1.4 (2.8)

    1.7 (3.5)

    自己資本利益率 (注4)

    %

    3.5 (7.1)

    3.1 (6.1)

    3.4 (6.9)

    3.1 (6.2)

    3.9 (7.8)

    自己資本比率

    (a)/(b) %

    46.7

    45.8

    45.4

    44.7

    45.2

    (対前期増減)

     

    (△0.1)

    (△0.9)

    (△0.4)

    (△0.7)

    (0.5)

    配当性向 (注4)

    %

    100.0

    100.0

    93.5

    100.0

    93.5

    <その他参考情報>

     

     

     

     

     

     

    賃貸NOI(Net Operating Income)
    (注4)

    百万円

    10,735

    10,433

    10,201

    9,733

    10,688

    ネット・プロフィット・マージン
    (注4)

    %

    43.4

    35.1

    37.8

    33.1

    41.6

    デット・サービス・カバレッジ・レシオ (注4)

    13.2

    12.3

    13.3

    12.8

    14.2

    1口当たりFFO (Funds from Operation)
    (注4)

    4,013

    3,844

    3,765

    3,501

    3,911

    FFO倍率 (注4)

    26.2

    25.2

    24.4

    20.7

    18.9

    固定資産税等調整後1口当たり
    利益分配可能額 (注5)

    3,219

    2,733

    2,928

    2,865

    3,273

    固定資産税等調整後1口当たり
    FFO (注5)

    4,013

    3,781

    3,762

    3,497

    3,897

     

     

    第33期

    第34期

    第35期

    第36期

    第37期

    計算期間

    自 2023年

    8月 1日

    至 2024年

    1月31日

    自 2024年

    2月 1日

    至 2024年

    7月31日

    自 2024年

    8月 1日

    至 2025年

    1月31日

    自 2025年

    2月 1日

    至 2025年

    7月31日

    自 2025年

    8月 1日

    至 2026年

    1月31日

    営業収益

    百万円

    18,167

    21,065

    21,268

    22,708

    24,023

    (うち不動産賃貸事業収益)

    百万円

    (17,167)

    (19,348)

    (19,813)

    (21,335)

    (20,463)

    営業費用

    百万円

    9,982

    11,085

    11,081

    12,009

    11,534

    (うち不動産賃貸事業費用)

    百万円

    (8,260)

    (9,194)

    (9,132)

    (10,069)

    (9,560)

    営業利益

    百万円

    8,185

    9,980

    10,186

    10,699

    12,488

    経常利益

    百万円

    7,243

    8,690

    8,810

    9,296

    10,966

    当期純利益

    百万円

    7,242

    8,686

    8,808

    9,295

    10,965

    純資産額

    (a) 百万円

    195,997

    246,203

    246,109

    246,465

    247,610

    (対前期比)

    %

    (0.2)

    (25.6)

    (△0.0)

    (0.1)

    (0.5)

    総資産額

    (b) 百万円

    441,839

    555,437

    555,122

    554,125

    566,194

    (対前期比)

    %

    (1.9)

    (25.7)

    (△0.1)

    (△0.2)

    (2.2)

    出資総額 (注2)

    百万円

    189,683

    238,456

    238,456

    238,456

    238,456

    (対前期比)

    %

    (-)

    (25.7)

    (-)

    (-)

    (-)

    発行済投資口の総口数

    (c) 口

    2,113,516

    2,536,216

    2,536,216

    2,536,216

    2,528,461

    1口当たり純資産額

    (a)/(c) 円

    92,735

    97,075

    97,038

    97,178

    97,929

    1口当たり当期純利益 (注3)

    3,426

    3,514

    3,473

    3,665

    4,334

    分配総額

    (d) 百万円

    7,257

    8,902

    8,937

    8,818

    11,393

    1口当たり分配金額

    (d)/(c) 円

    3,434

    3,510

    3,524

    3,477

    4,506

    (うち1口当たり利益分配金)

    (3,428)

    (3,424)

    (3,473)

    (3,477)

    (4,340)

    (うち1口当たり利益超過分配金)

    (6)

    (86)

    (51)

    (-)

    (166)

    総資産経常利益率 (注4)

    %

    1.7 (3.3)

    1.7 (3.5)

    1.6 (3.1)

    1.7 (3.4)

    2.0 (3.9)

    自己資本利益率 (注4)

    %

    3.7 (7.3)

    3.9 (7.9)

    3.6 (7.1)

    3.8 (7.6)

    4.4 (8.8)

    自己資本比率

    (a)/(b) %

    44.4

    44.3

    44.3

    44.5

    43.7

    (対前期増減)

     

    (△0.8)

    (△0.1)

    (0.0)

    (0.2)

    (△0.8)

    配当性向 (注4)

    %

    100.0

    100.0

    100.0

    94.9

    100.1

    <その他参考情報>

     

     

     

     

     

     

    賃貸NOI(Net Operating Income)
    (注4)

    百万円

    11,014

    12,986

    13,308

    13,920

    13,658

    ネット・プロフィット・マージン
    (注4)

    %

    39.9

    41.2

    41.4

    40.9

    45.6

    デット・サービス・カバレッジ・レシオ (注4)

    14.5

    12.9

    11.7

    11.6

    12.1

    1口当たりFFO (Funds from Operation)
    (注4)

    4,038

    3,948

    4,109

    4,312

    4,165

    FFO倍率 (注4)

    16.7

    15.6

    14.2

    14.2

    18.1

    固定資産税等調整後1口当たり
    利益分配可能額 (注5)

    3,410

    3,360

    3,407

    3,470

    4,332

    固定資産税等調整後1口当たり
    FFO (注5)

    4,020

    3,884

    4,044

    4,301

    4,157

    (注1) 本書に記載の各数値は、特に記載のない限り、記載未満の数値について、金額及び面積は切捨て、比率は四捨五入により記載しています。そのため、記載されている数値を合算した数値が合計欄の記載数値と一致しない場合があります。以下同じです。

    (注2) 「出資総額」については、利益超過分配の実施に伴う出資総額控除額を考慮していません。

    (注3) 1口当たり当期純利益は、当期純利益を日数加重平均投資口数で除することにより算定しています。

    (注4) 記載した指標は以下の方法により算定しています。また、( )内の数値は、第28期は会計計算期間181日、第29期は会計計算期間184日、第30期は会計計算期間181日、第31期は会計計算期間184日、第32期は会計計算期間181日、第33期は会計計算期間184日、第34期は会計計算期間182日、第35期は会計計算期間184日、第36期は会計計算期間181日、第37期は会計計算期間184日によりそれぞれ年換算した数値を記載しています。

    総資産経常利益率

    経常利益/平均総資産額  平均総資産額=(期首総資産額+期末総資産額)/2

    自己資本利益率

    当期純利益/平均純資産額  平均純資産額=(期首純資産額+期末純資産額)/2

    配当性向

    分配金総額(利益超過分配金を除く)/当期純利益

    賃貸NOI

    不動産賃貸事業利益(不動産賃貸事業収益-不動産賃貸事業費用)+減価償却費

    ネット・プロフィット・マージン

    当期純利益/営業収益

    デット・サービス・カバレッジ・レシオ

    金利償却前当期純利益/支払利息

    1口当たりFFO

    (当期純利益+不動産等売却損-不動産等売却益+減価償却費+減損損失+その他不動産関連償却)/発行済投資口の総口数

    FFO倍率

    期末投資口価格/年換算後1口当たりFFO

    (注5) 不動産等の取得時の固定資産税等相当額を取得原価に算入せず、当該計算期間に対応する金額を費用に計上した場合に

    想定される「1口当たり利益分配可能額」(概算)及び「1口当たりFFO」(概算)を表示しています。

    なお、当該数値については、会計監査人の監査の対象ではありません。

     

    ② 資産の運用等の状況

    (ⅰ)当期の概況

    (イ) 投資法人の主な推移と運用実績

    a. 投資法人の主な推移

    産業ファンド投資法人(以下「本投資法人」といいます。)は、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号。その後の改正を含みます。)(以下「投信法」といいます。)に基づき2007年3月26日に設立され、2007年10月18日に東京証券取引所の不動産投資信託証券市場に上場(銘柄コード3249)しました。本投資法人は、『日本経済の力を産み出す源泉としての社会基盤に投資し、日本の産業活動を不動産面から支えていく』という理念のもと、本邦唯一の産業用不動産特化型の上場不動産投資信託(J-REIT)として、産業活動の基盤となる物流施設、工場・研究開発施設等、インフラ施設を対象として、投資及びその資産運用を行っています。

    2007年に9物件、取得価格合計66,000百万円で運用開始して以降、順調に成長を続け、2026年1月31日現在、運用物件数110件、取得価格合計517,693百万円となっています。なお、匿名組合出資持分を合わせた取得価格の総額は536,231百万円になります。

     

    b. 投資環境と運用実績

    当期(2025年8月~2026年1月)における日本経済は、物価上昇の影響が続く中、実質賃金は依然として明確な回復基調には至っていないものの減少幅は縮小傾向にあり、個人消費にも持ち直しの動きがみられました。加えて、企業の設備投資の増加やインバウンド需要の拡大等にも支えられ、景気は緩やかな回復基調が継続しました。一方、海外経済については、地政学的リスクの高まりや米国における第2次トランプ政権の政策運営の影響等、不確実性が残っています。加えて、日本銀行の金融政策運営、特に追加利上げの動向によっては、企業活動や資産価格に影響が及ぶ可能性があり、今後の金融市場の動向についても注視が必要な状況にあります。

    不動産売買市場は、旺盛なインバウンド需要やオフィス回帰の進展、物流施設における電子商取引の拡大やサプライチェーンの効率化等を背景に、国内外投資家の投資意欲は引き続き底堅く、取引高は高水準を維持しました。他方で金利上昇が想定以上のペースで進行した場合は、キャップレートの上昇や資金調達環境の変化を通じて、不動産価格や本投資法人の調達コストに影響を及ぼす可能性があることから、引き続き市場動向を慎重に見極めていく必要があります。

    本投資法人は、このような環境のもと、当期においては、2025年9月1日付で、ブリッジスキームを活用した再開発案件であるIIF習志野ロジスティクスセンターⅠ(建物)を、また同年9月30日付で、IP(ネットワーク)カメラの日本国内トップシェアの実績を有するi-PRO株式会社の工場を裏付資産とする匿名組合出資持分(出資総額の8.7%)を取得しました。更に、2025年12月11日付で株式会社プロテリアルの基幹工場の底地を裏付資産とする匿名組合出資持分(出資総額の0.8%)を取得するとともに、12月12日付でポートフォリオのインフレ耐性強化に資する将来のアップサイドポテンシャルを有する2物件(IIF船橋ロジスティクスセンターⅡ、IIF東広島マニュファクチュアリングセンター)を取得しました。一方、2025年8月1日付で、IIF東大阪ロジスティクスセンターの準共有持分30%を、また同年10月1日付でIIF蒲田R&Dセンターを譲渡し、売却益計3,188百万円を計上しました。加えて、2025年12月4日付で、本投資法人及び地主株式会社が共同出資者となる共同底地ファンドに対し、底地4物件を譲渡すること、並びに当該底地ファンドの匿名組合出資持分(出資総額の7.0%)を取得することを公表しました。当該底地4物件のうち、3物件(IIF泉大津e-shopロジスティクスセンター(底地)、IIF飯能マニュファクチュアリングセンター(底地)、IIF東松山ガスタンクメンテナンスセンター(底地))については2026年3月17日に譲渡が完了し、残る1物件(IIF神戸西ロジスティクスセンター(底地))については同年10月30日に譲渡を実行する予定です。またIIF東大阪ロジスティクスセンターについては、2026年6月1日に準共有持分35%、同年8月3日に準共有持分35%の譲渡を予定しており、これら一連の譲渡により合計3,514百万円の不動産等売却益を第38期(2026年7月期)及び第39期(2027年1月期)にかけて計上する見込みです。

    これらの結果、本投資法人の2026年1月31日時点の保有資産は、110物件(物流施設78物件、工場・研究開発施設等23物件、インフラ施設9物件)、取得価格の合計は517,693百万円となり、匿名組合出資持分を合わせた取得価格の総額は536,231百万円になっています。また、ポートフォリオ全体の稼働率は99.4%となっており、良好な稼働状況を維持しています。

     

    (ロ) 資金調達の概要

    本投資法人は、収益の安定的な確保と運用資産の持続的な成長を目的として、安定的かつ効率的な財務戦略を立案、実行することを基本方針としています。

    a. デットファイナンス

    当期の有利子負債の調達については、新規物件の取得を目的として、2025年9月1日に短期借入金5,000百万円(借入期間1.0年)、同年12月12日に短期借入金12,900百万円(平均借入期間1.0年)をそれぞれ新規で借り入れました(なお、2025年9月1日付の短期借入金5,000百万円については、物件売却資金の一部を弁済資金とし2025年9月30日付で期限前弁済を実行しました。)。

    また、2025年8月15日に長期借入金1,600百万円(借入期間6.0年)、同年8月29日に長期借入金1,000百万円(借入期間8.0年)、同年9月17日に長期借入金2,900百万円(平均借入期間6.4年)、同年9月30日に長期借入金5,600百万円(平均借入期間5.1年)、同年10月31日に長期借入金2,100百万円(借入期間4.0年)、2026年1月30日に長期借入金1,000百万円(借入期間3.0年)を新規に借り入れ、返済期限を迎える長期借入金及び短期借入金(一部期限前弁済を含みます。)を返済しました。これらの借換えを通じて、借入期間の長期固定化、金利コストの削減効果、及び将来的な財務施策の柔軟性確保等により、長期に安定的な分配金を確保できる財務体質を構築しています。

    これらの結果、2026年1月31日現在の有利子負債残高は294,233百万円、うち、長期借入金は266,133百万円(1年内返済予定の長期借入金を含みます。)、短期借入金は12,900百万円、投資法人債は15,200百万円(1年内償還予定の投資法人債を含みます。)となっています。

     

    b. エクイティファイナンス

    当期はエクイティファイナンスによる資金調達を実施していません。

     

    (ハ) 業績及び分配の概要

    上記のような運用の結果、当期の実績は、営業収益24,023百万円、営業利益12,488百万円、経常利益10,966百万円となり、当期純利益10,965百万円となりました。

    分配金については、租税特別措置法(昭和32年法律第26号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法」といいます。)第67条の15第1項の適用により、利益分配金が損金算入されることを企図して、投資口1口当たりの利益分配金が1円未満となる端数部分を除いた投信法第136条第1項に定める利益の全額である10,973,520,740円を利益分配金として分配することとし、投資口1口当たりの利益分配金は4,340円となりました。

    また、所得超過税会不一致及び純資産控除項目が分配金に与える影響を考慮して、本投資法人が決定する金額による利益超過分配を行うこととし、当期については、所得超過税会不一致に相当する額として、投資口1口当たりの利益超過分配金が1円未満となる端数部分を除き算定される30,341,532円を、一時差異等調整引当額(投資法人の計算に関する規則(平成18年内閣府令第47号。その後の改正を含みます。)(以下「投資法人計算規則」といいます。)第2条第2項第30号に定めるものをいいます。以下同じです。)に係る分配金として分配することとし、投資口1口当たりの利益超過分配金は12円となりました。

    これに加え、本投資法人は、規約に定める分配の方針に従い、原則として毎期継続的に利益を超える金銭の分配(以下「継続的利益超過分配」ということがあります。)を行うこととしています(注1)(注2)。また、資産の取得や新投資口の発行等の資金調達行為等により投資口の希薄化又は多額の費用が生じる場合、運用資産の建替え等の再開発により固定資産除却損その他会計上の損失が発生し又は再開発期間において減収が生じる場合、地震等の自然災害、火災その他の事故等の発生に伴う減収又は大規模修繕等による費用の発生、訴訟の和解金等の支払、固定資産除却損及び固定資産売却損の発生その他一時的に多額の費用が発生する場合等、一時的に1口当たり分配金の金額が一定程度減少することが見込まれる場合において、1口当たり分配金の金額を平準化することを目的とする場合に限り、本投資法人が決定した金額を、一時的な利益を超えた金銭の分配(以下「一時的利益超過分配」ということがあります。)として、分配することができるものとしています(注2)。この結果、税法上の出資等減少分配に該当する出資の払戻しとして、投資口1口当たりのその他の利益超過分配金(継続的利益超過分配)は154円としました。

    以上の結果、投資口1口当たり分配金(利益超過分配金を含みます。)は4,506円となりました。

    (注1)継続的利益超過分配について

    各期末時点において保有する物流施設を対象として、当該物件に係る当該営業期間の減価償却費の30%に相当する金額を上限とし、本投資法人が決定した金額を、利益を超えた金銭として、原則として毎期継続的に分配する方針とします。

    ただし、保有資産の競争力の維持・向上に向けて必要となる資本的支出の金額、当該営業期間の純利益及び不動産等の売却益や解約違約金等の一時的収益を含む利益の水準、利益を超えた金銭の分配額を含めた当該営業期間の金銭分配額の水準、本投資法人の財務状況の他、経済環境、不動産市場や賃貸市場等の動向等を総合的に勘案し、利益を超えた金銭の分配の全部又は一部を行わない場合もあります。

    (注2)継続的利益超過分配及び一時的利益超過分配について

    継続的利益超過分配及び一時的利益超過分配を併せた利益超過分配の水準については、当該営業期間の末日に算定された減価償却累計額の合計額からその直前の営業期間の末日に計上された減価償却累計額の合計額(譲渡、除却又は滅失その他これらに類する事由により計算期間中に計上しなくなった資産に係る前計算期間の末日に計上された減価償却累計額を除きます。)を控除した額の60%に相当する金額を上限(税会不一致が生じたことに対応した一時差異等調整引当額の増加額に相当する分配(以下「一時差異等調整引当額の分配」といいます。)は含まないものとします。)として、総合的に判断した上で決定します(不動産投資信託及び不動産投資法人に関する規則第43条)。

     

    (ⅱ)次期の見通し

    (イ) 今後の運用方針及び対処すべき課題

    本投資法人は以下のような運用を行い、収益の安定的な確保と運用資産の着実な成長を図ることにより、投資主価値の継続的な拡大を目指します。

    a. 外部成長

    本投資法人は、強みとする従来からのCRE(Corporate Real Estate)提案を切り口とした物件ソーシング活動の他、CRE戦略の一環としてKKRグループ(スポンサーであるKKR(注)及びKKRの投資先企業を総称していいます(以下同じです。)。)等との協働を通じて、企業価値向上を企図した企業からカーブアウトされる不動産に係る案件に今後とも取り組んでいきます。具体的には、バランスシートやROE等の財務指標の改善・向上を志向する企業に対してセールアンドリースバックの提案を行い、当該企業から切り出される不動産を本投資法人が取得又はブリッジ等によりパイプライン化してリースバックを実現します。

    本邦唯一の産業用不動産特化型REITとしての特異性を活かすとともに、KKRグループを含む独自の情報ルートを通じた物件情報収集、及びブリッジストラクチャーの利用等による機動的な取得体制の構築を通じて、良質物件の積み上げによるポートフォリオの拡充に努めます。

    (注)「KKR」とは、本投資法人の資産運用会社である株式会社KJRマネジメントの100%親会社である株式会社KJRMホールディングス、KKR & Co. Inc.、KKR Group Co. Inc.、KKR Group Holdings Corp.、KKR Group Partnership L.P.、KKR Group Assets Holdings III L.P.及びKKR Group Assets III GP LLCを総称しています。以下同じです。

     

    b. 内部成長

    本投資法人が保有するポートフォリオは2026年1月31日現在、運用物件数110件、取得価格合計517,693百万円となり、匿名組合出資持分を合わせた取得価格の総額は536,231百万円になっています。

    これらの資産は当期末現在、平均稼働率99.4%にて稼働し、また、平均賃貸借残存期間11.1年にわたる賃貸借契約により、安定的なキャッシュ・フローを生み出しています。

    本投資法人は、テナントとの良好なリレーションの構築を基盤として、足許のインフレ環境や不動産賃貸市場の動向を踏まえた適切な賃料設定及び契約交渉を行うことで、賃料収入の増加による更なる収益性の向上を目指しています。契約満期を迎えるテナントに対する丁寧な対応を継続し、契約更改時の賃料増額による再契約を実現するとともに、契約期間中における賃料増額改定を通じて、内部成長を着実に推進しています。当期においては、2025年10月1日付でIIF湘南ヘルスイノベーションパークにおいてマスターレッシーを武田薬品工業株式会社からアイパークインスティチュート株式会社に変更し、安定運営基盤の構築や運営体制の強化を図りました。また、太陽光発電システムの導入、照明のLED化、空調設備の更新等の環境負荷軽減施策を進めるとともに、これらの設備導入に伴う設備使用料等の収受により、追加的な収益機会の創出を図っています。

     

    c. 財務戦略

    本投資法人は、本投資法人のポートフォリオの特性を勘案し、「長期固定化」を基本的な負債調達の戦略に位置付けています。そのため、物件の長期安定的なキャッシュ・フローに長期固定借入れを組み合わせるALM(Asset Liability Management)を推進していきます。

    借入れによる資金調達については、資産の長期運用、資金調達の安定性や今後の金利環境を考慮し、長期固定金利での借入れを前提としつつも、変動金利での借入れや借入期間の柔軟化による調達コストの低減を図ります。また、返済額の平準化、返済期日の分散化や調達基盤の拡充を目的として、調達先、調達手法の多様化にも引き続き取り組んでいきます。

     

    (ⅲ)サステナビリティへの取組み

    本投資法人は、『日本経済の力を産み出す源泉としての社会基盤に投資し、日本の産業活動を不動産面から支えていく』という理念の下、資産運用を委託する株式会社KJRマネジメント(以下「本資産運用会社」といいます。)及び同社の親会社である株式会社KJRMホールディングスとともにサステナビリティの考え方を共有し、取組みを推進しています。投資・運用プロセスに関しては、「サステナビリティ基本方針」に準じて活動を行っています。

     

    ・ガバナンス(ガバナンス体制及び投資主総会・役員会開催実績)

    本投資法人は、執行役員1名及び監督役員3名により構成される役員会により運営されています。本投資法人に関する一定の事項は、投資主により構成される投資主総会(2年に1回の一定時期に開催)にて決定されます(直近開催日:2024年10月25日)。また、期中の役員会は12回開催しており、法令遵守や内部管理体制の状況について十分な議論を行っています。

    役員名

    本多 邦美

    (執行役員)

    宇佐美 豊

    (監督役員)

    大平 興毅

    (監督役員)

    番匠 史人

    (監督役員)

    役員会への出席状況

    12回(100%)

    12回(100%)

    12回(100%)

    12回(100%)

     

     

    ・サステナビリティ推進体制

     本資産運用会社の親会社である株式会社KJRMホールディングスに設置されるサステナビリティ委員会は、本資産運用会社及び資産運用を受託する本投資法人のほか、日本都市ファンド投資法人及び私募ファンドのサステナビリティ方針、戦略及び体制等に関する事項について、決議及び報告を行うことを目的としています。また、各投資法人及び私募ファンドのサステナビリティに関する活動状況、評価結果及び分析等について、情報共有する機関としての機能も有しています。サステナビリティ委員会は、本資産運用会社の親会社の代表取締役社長が最高サステナビリティ責任者(以下「CSO」といいます。)として就任しています。サステナビリティ委員会は、CSOを委員長とし、KJRMグループ(KJRMグループについては、後記「(4) 投資法人の機構 ② 投資法人の運用体制 c. 投資情報に係る優先検討権ルール」をご参照下さい。)常勤取締役及び本部長を常任委員とし、その他、委員長が非常任委員として指名した者をもって構成されます。

     

    ・サステナビリティの実現

    本投資法人はサステナビリティ戦略を踏まえた目標を実現すべく、環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に対する長期的な視点を踏まえて企業活動を行っています。社会と本投資法人双方への影響度の観点から特定したマテリアリティについて重点的に取り組み、持続可能な社会の実現への貢献及び経済的価値と社会的価値の創出により本投資法人の持続的成長を目指しています。

     

    ・マテリアリティとKPI

    本投資法人は、サステナビリティに係るマテリアリティを特定し、マテリアリティに紐づき設定したKPI及び目標を実現すべく取り組んできました。サステナビリティへの関心が高まる中、各ステークホルダーとの対話や協働で取組みを行うにあたり、マテリアリティを特定し、可視化することで、とるべき対応策をより明確にできると考えています。

     

    画像は省略されています

     

    ・生物多様性への取組み 「自然共生サイト」認定の取得

    本投資法人が保有するIIF湘南ヘルスイノベーションパーク(以下、本段落において「本物件」といいます。)内の緑地「湘南アイパーク緑地」(以下「本緑地」といいます。)は、2025年12月16日付で地域生物多様性増進法に基づく自然共生サイトに認定されました。本投資法人及び本物件の運営会社であるアイパークインスティチュート株式会社は、本緑地において、希少種を含む多様な動植物が生息する環境を維持するため、樹林や水辺環境の管理を継続的に取り組んできました。これらの生物多様性保全の取組みについて、客観的な評価を得るとともに、将来にわたり計画的な維持管理を行うため、地域生物多様性増進法に基づく増進活動実施計画を策定し、自然共生サイトの「維持タイプ」として認定を取得しました。「維持タイプ」は、既に形成されている生物多様性の価値を適切に維持する取組みとして位置付けられており、ネイチャーポジティブや国際目標「30by30」への貢献に資するものとして評価されます。

     

    ・2050年ネットゼロに向けた温室効果ガス(GHG)排出量削減目標の設定

    脱炭素社会の実現に向け、世界各国における気候変動対策への取組みが加速する中、本投資法人としてその実現を目指すことは、保有資産のみならず、中長期的な日本の産業活動の発展に寄与し、ひいては投資主価値の向上に資するものと認識し、GHG排出量削減目標(注)を設定しています。2023年3月には、GHG排出量削減目標について、科学的知見と整合した目標を設定することを推奨する国際的なイニシアティブであるScience Based Targets initiative(SBTi)認定を取得しました。GHG排出量削減目標及び目標に向けた主な施策は下記のとおりです。

    <GHG排出量削減目標>

    ・2030年までにScope1+2の総排出量を42%削減(2021年対比)

    ・2050年までにバリューチェーン全体のGHG総排出量のネットゼロを目指す

    <GHG排出量削減目標に向けた主な施策>

    ・最新の省エネ型空調設備やLED 照明の導入による電力エネルギー消費量の削減

    ・直接管理物件における再生可能エネルギー由来の電力調達への切換え 等

    今後も様々なサステナビリティ課題に対し、優先度の明確化、可視化を行った上で、ステークホルダーとの対話を進めながら取り組んでいきます。

    (注) 長期的な観点での目標を設定したものであり、本投資法人としてかかる目標の達成を保証するものではありません。

     

    (ロ) 決算後に生じた重要な事実

     資産の譲渡

     本投資法人は、以下の資産につき譲渡しました。

    物件名

    譲渡価格

    契約日

    譲渡日

    譲渡先

    IIF泉大津e-shopロジスティクスセンター(底地)

    (不動産信託受益権)

    4,730百万円

    2025年12月4日

    2026年3月17日

    地主・KJRM合同会社

    IIF飯能マニュファクチュアリングセンター(底地)

    (不動産信託受益権)

    3,130百万円

    2025年12月4日

    2026年3月17日

    地主・KJRM合同会社

    IIF東松山ガスタンクメンテナンスセンター(底地)

    (不動産信託受益権)(注)

    832百万円

    2025年12月4日

    2026年3月17日

    地主・KJRM合同会社

    (注)2026年3月17日の譲渡日付で当該物件を信託財産とする信託の設定を行った上で、不動産信託受益権の譲渡を行っています。