1部 ファンド情報
1章 ファンドの状況
1. 投資法人の概況
1) 主要な経営指標等の推移
(1)【主要な経営指標等の推移】
① 主要な経営指標等の推移
回次
第11期
第12期
第13期
第14期
第15期
決算年月
2021年10月
2022年4月
2022年10月
2023年4月
2023年10月
営業収益
(百万円)
5,113
5,275
5,666
6,308
5,744
(うち不動産賃貸事業収益)
(百万円)
(5,113)
(5,275)
(5,553)
(5,681)
(5,744)
営業費用
(百万円)
2,716
2,727
3,054
3,488
3,276
(うち不動産賃貸事業費用)
(百万円)
(2,192)
(2,203)
(2,493)
(2,687)
(2,702)
営業利益
(百万円)
2,397
2,547
2,611
2,820
2,467
経常利益
(百万円)
2,144
2,245
2,324
2,521
2,160
当期純利益
(百万円)
2,143
2,244
2,324
2,447
2,153
総資産額
(百万円)
161,226
171,982
172,792
174,479
174,746
純資産額
(百万円)
75,308
80,743
81,028
81,077
81,393
有利子負債額
(百万円)
78,700
84,000
84,000
85,500
85,500
出資総額(注2)
(百万円)
73,516
78,499
78,499
78,499
78,499
発行済投資口の総口数
(口)
1,662,240
1,771,440
1,771,440
1,771,440
1,771,440
1口当たり純資産額
(円)
45,305
45,580
45,741
45,769
45,947
1口当たり当期純利益
(円)
1,289
1,291
1,312
1,381
1,215
分配総額
(百万円)
2,142
2,244
2,325
2,311
2,152
1口当たり分配金
(円)
1,289
1,267
1,313
1,305
1,215
(うち1口当たり利益分配金)
(円)
(1,289)
(1,267)
(1,313)
(1,305)
(1,215)
(うち1口当たり利益超過分配金)
(円)
-
-
-
-
-
総資産経常利益率(注3)
(%)
1.3
1.3
1.3
1.5
1.2
(年換算値)
(%)
(2.6)
(2.7)
(2.7)
(2.9)
(2.5)
自己資本利益率(注4)
(%)
2.8
2.9
2.9
3.0
2.7
(年換算値)
(%)
(5.7)
(5.8)
(5.7)
(6.1)
(5.3)
期末自己資本比率(注5)
(%)
46.7
46.9
46.9
46.5
46.6
(対前期増減)
(0.3)
(0.2)
(△0.1)
(△0.4)
(0.1)
配当性向(注6)
(%)
100.0
100.0
100.1
94.4
100.0
[その他参考情報]
当期運用日数
(日)
184
181
184
181
184
期末投資物件数
(件)
34
38
37
38
38
減価償却費
(百万円)
610
641
660
682
709
資本的支出額
(百万円)
439
500
495
680
673
賃貸NOI(Net Operating Income)(注7)
(百万円)
3,531
3,711
3,719
3,675
3,750
FFO(Funds from Operation)(注8)
(百万円)
2,753
2,886
2,871
2,717
2,862
1口当たりFFO(注9)
(円)
1,656
1,629
1,621
1,533
1,616
期末総資産有利子負債比率(LTV)(注10)
(%)
48.8
48.8
48.6
49.0
48.9
回次
第16期
第17期
第18期
第19期
第20期
決算年月
2024年4月
2024年10月
2025年4月
2025年10月
2026年4月
営業収益
(百万円)
5,887
6,201
8,419
5,977
6,107
(うち不動産賃貸事業収益)
(百万円)
(5,887)
(6,201)
(6,027)
(5,925)
(6,107)
営業費用
(百万円)
3,227
3,424
5,434
3,048
3,037
(うち不動産賃貸事業費用)
(百万円)
(2,665)
(2,821)
(2,551)
(2,409)
(2,387)
営業利益
(百万円)
2,660
2,776
2,984
2,928
3,069
経常利益
(百万円)
2,273
2,400
2,573
2,474
2,574
当期純利益
(百万円)
2,244
2,397
2,572
2,474
2,573
総資産額
(百万円)
187,562
188,227
188,410
190,792
191,532
純資産額
(百万円)
86,986
87,246
87,618
87,526
87,900
有利子負債額
(百万円)
91,900
91,900
91,900
94,000
94,000
出資総額(注2)
(百万円)
84,066
84,066
84,066
84,066
84,066
発行済投資口の総口数
(口)
1,907,440
1,907,440
1,907,440
1,907,440
1,907,440
1口当たり純資産額
(円)
45,603
45,740
45,935
45,887
46,082
1口当たり当期純利益
(円)
1,190
1,257
1,348
1,297
1,349
分配総額
(百万円)
2,193
2,397
2,588
2,458
2,573
1口当たり分配金
(円)
1,150
1,257
1,357
1,289
1,349
(うち1口当たり利益分配金)
(円)
(1,150)
(1,257)
(1,357)
(1,289)
(1,349)
(うち1口当たり利益超過分配金)
(円)
-
-
-
-
-
総資産経常利益率(注3)
(%)
1.3
1.3
1.4
1.3
1.3
(年換算値)
(%)
(2.5)
(2.5)
(2.8)
(2.6)
(2.7)
自己資本利益率(注4)
(%)
2.7
2.8
2.9
2.8
2.9
(年換算値)
(%)
(5.3)
(5.5)
(5.9)
(5.6)
(5.9)
期末自己資本比率(注5)
(%)
46.4
46.4
46.5
45.9
45.9
(対前期増減)
(△0.2)
(△0.0)
(0.1)
(△0.6)
(0.0)
配当性向(注6)
(%)
97.7
100.0
100.6
99.4
100.0
[その他参考情報]
当期運用日数
(日)
182
184
181
184
181
期末投資物件数
(件)
43
43
44
44
44
減価償却費
(百万円)
773
805
789
772
787
資本的支出額
(百万円)
1,042
491
406
932
853
賃貸NOI(Net Operating Income)(注7)
(百万円)
3,994
4,184
4,266
4,288
4,506
FFO(Funds from Operation)(注8)
(百万円)
3,018
3,203
3,216
3,194
3,360
1口当たりFFO(注9)
(円)
1,582
1,679
1,686
1,674
1,761
期末総資産有利子負債比率(LTV)(注10)
(%)
49.0
48.8
48.8
49.3
49.1
(注1)以下の文中において記載する数値は、別途記載する場合を除き、単位未満の金額については切り捨てて記載し、比率については小数第2位を四捨五入した数値を記載しています。したがって、各項目別の金額又は比率の合計が一致しない場合があります。
(注2)出資総額について、一時差異等調整引当額に係る利益超過分配の実施に伴う出資総額の変動を考慮していません。
(注3)総資産経常利益率=経常利益÷{(期首総資産額+期末総資産額)÷2}×100
(注4)自己資本利益率=当期純利益÷{(期首純資産額+期末純資産額)÷2}×100
(注5)期末自己資本比率=期末純資産額÷期末総資産額×100
(注6)配当性向=分配総額(利益超過分配金を含まない)÷当期純利益×100
(注7)賃貸NOI=不動産賃貸事業収益-不動産賃貸事業費用+減価償却費+固定資産除却損
(注8)FFO=当期純利益+減価償却費±不動産等売却損益+固定資産除却損
(注9)1口当たりFFO=FFO÷発行済投資口の総口数
(注10)期末総資産有利子負債比率=期末有利子負債額÷期末総資産額×100
② 事業の概況
(イ)当期の概況
a.投資法人の主な推移
投資法人みらい(以下「本投資法人」といいます。)は、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号、その後の改正を含みます。以下「投信法」といいます。)に基づき、三井物産・イデラパートナーズ株式会社(以下「本資産運用会社」といいます。)が設立企画人となり、2015年12月4日に出資金150百万円(750口)で設立され、2016年12月16日に株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)不動産投資信託証券市場に上場しました(銘柄コード 3476)。当期末現在において、発行済投資口の総口数は1,907,440口、保有物件は44物件(取得価格合計180,155百万円)となっています。
本投資法人は、人口の集積度が高い三大都市圏(注1)に所在する資産を主要な投資対象と位置づけ、「コアアセット」(注2)を中心にポートフォリオを構築し、中長期的に安定したキャッシュ・フローの獲得と持続的な投資主価値の成長を目指します。
(注1)「三大都市圏」とは東京圏(東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県及び滋賀県)、名古屋圏(愛知県、三重県及び岐阜県)を指します。以下同じです。
(注2)「コアアセット」とは、本投資法人のポートフォリオの中核を占める資産を意味し、具体的には、伝統的な投資用不動産であるオフィス・商業施設・ホテル・居住施設・物流施設のうち、原則として80%以上の稼働率が確保されていること(その見込みがある場合を含みます。)など、安定的な賃貸収益が期待できると本投資法人が判断するアセットをいいます。
b.運用環境と運用実績
当期におけるわが国経済は、2026年1~3月期の実質GDP成長率が前期比0.5%(速報値)となり2四半期連続のプラス成長を記録、実質GDP年換算実額では593兆円となりました。緩和的な金融政策、半導体・情報通信関連分野を中心とした設備投資の増勢、円安進行に伴う外需の拡大及び公的資本形成の増加等、内需・外需・公需に支えられて拡大基調を辿りました。
資本市場においては、堅調なファンダメンタルズを背景に日経平均株価が過去最高値を大幅に更新した一方で、REIT市場はインフレ進行や急速な金利上昇に加えて地政学リスク悪化による訪日観光需要の減少懸念等を背景に、東証REIT指数は4月末時点で1,880ポイントを付けるなど軟調な展開となりました。
このような運用環境のもと、本投資法人においては、将来予定されている大規模改修工事の前倒し実施によってインフレによる資材調達コスト上昇の影響抑制に努めるとともに、テナント賃料水準の適正化を進めるなど、環境変化に応じた収益力強化に取組んでまいりました。
内部成長面では、中国による訪日渡航自粛要請等を受けて一部のホテル物件において稼働や宿泊料の面で影響が見られたものの、中国を除く訪日外国人旅客数の増加基調が継続したことでホテルセクター全般においては収益改善が進展しました。オフィス賃貸市場においては、東京都心及び地方主要都市共に企業の堅調なオフィス需要を背景として、高稼働率維持の下で賃料水準の改善がさらに進行しました。
ESG面においては、気候変動が不動産価値、賃貸需要、資金調達及び運営コスト等に与える影響を踏まえ、リスク低減と機会獲得の両面から気候変動対応への取組みを推進しています。本投資法人では、このたび、ネットゼロ達成に向けたGHG排出量削減のロードマップを策定するとともに、SBT(Science Based Targets)(注)をはじめとする国際的な基準と実質的に整合する目標を設定し、2050年度までの達成に向けた取組みを開始しました。内部成長、外部成長と合わせてESGへの取組みを推進することで、中長期的な投資主価値の向上を目指してまいります。
当期末現在における運用資産は44物件、取得価格の合計は180,155百万円、総賃貸可能面積は362,768.82㎡、稼働率は99.2%となっています。
(注)「SBT(Science Based Targets)」とは、CDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)及び世界資源保護基金(WWF)が共同で運営する国際イニシアティブである「Science Based Targets initiative」により認定される、科学的根拠に基づいたGHG排出量削減目標です。また、SBT(Science Based Targets)においては、パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準に抑え、また1.5℃に抑えることを目指すもの)が定める水準と整合することが求められています。
c.資金調達の概要
本投資法人は、当期において、2026年1月30日に返済期限の到来した借入金1,500百万円の返済にあたり同日付で長期借入金1,500百万円の資金の借入を行いました。
当期末時点の借入金及び投資法人債の残高は94,000百万円(うち、1年内返済予定の長期借入金18,000百万円、長期借入金69,800百万円、投資法人債6,200百万円)となっています。
なお、機動的かつ安定的な資金調達の確保と、より一層強固な財務基盤の構築を目的として、借入極度額3,000百万円のコミットメントラインを設定しています(本書の日付現在の未実行枠残高1,800百万円)。
d.業績及び分配の概要
上記の運用の結果、本投資法人は当期の実績として営業収益6,107百万円、営業利益3,069百万円、経常利益2,574百万円、当期純利益2,573百万円を計上しました。
当期の利益分配金(利益超過分配金は含みません。)については、本投資法人の規約に定める分配方針に基づき、租税特別措置法(昭和32年法律第26号。その後の改正を含みます。以下「租税特別措置法」といいます。)第67条の15の適用により、利益分配金が損金算入されることを企図し、将来の分配金の安定化のため、188,877,875円を内部留保することとし、当期未処分利益から上記内部留保額を控除した全額の2,573,136,560円を利益分配金として分配することとしました。以上の結果、当期の投資口1口当たりの利益分配金(利益超過分配金は含みません。)は1,349円となりました。
(ロ)次期の見通し
a.今後の運用環境
今後の日本経済は、足元では堅調な成長基調が継続しているものの、中東情勢の深刻化による影響が一部で顕在化し始めているほか、インフレ進行や円安による家計の実質購買力低下、さらには各国中央銀行における金融引締め観測の高まりなど、日本経済に対する下押し圧力が強まっており注視が必要な状況です。
このような運用環境見通しの下、本投資法人は資産入替を通じたポートフォリオの収益力強化を目的として2026年5月に商業施設(THINGS青山、結婚式場)1物件の譲渡と2026年6月にホテル(スマイルホテル熊谷)1物件の取得を決定しました。
譲渡物件については、固定賃料と売上連動賃料を組合わせた賃料体系を採っていることから、安定的な収益を確保しつつ一定水準の売上達成時には変動賃料によるアップサイド収益を期待できる物件として2020年1月に取得したものです。しかしながら、取得直後に発生した新型コロナ禍の影響に加えて、その後の結婚式に対する需要の変化等もあり、当初想定していたアップサイド収益が見込みづらい状況が続いてきました。その一方で、本物件周辺エリアにおける不動産取引価格は取得以来大幅に上昇しており、取得価格及び鑑定評価額を上回る水準での本譲渡取引により含み益の顕在化が見込まれています。
取得物件は、譲渡物件と比較して高い利回り及び含み益率を有しており、さらに一定期間ごとに賃料交渉が可能な契約形態となっていることから、取得直後よりポートフォリオの収益性及びNAVの向上に寄与するとともに、インフレ環境下における収益成長が期待される物件です。
本資産入替は、譲渡によって含み益を顕在化させ投資主の皆様に分配するとともに、譲渡代金の一部をより成長期待の高い物件取得に充てることで、これまでの投資成果の還元と将来の成長機会の確保の双方を実現することが投資主価値の最大化に資すると判断したものです。本資産入替によって生じる残余資金については、今後の物件取得に充てることで、さらなる外部成長を図ってまいります。
b.対処すべき課題と今後の運用方針
本投資法人は、これまで1口当たり分配金の持続的成長とポートフォリオの戦略的運用に基づく投資主価値の向上を目指し、戦略的な物件入替えを通じて賃料アップサイドと将来的なアップサイドポテンシャルが期待される物件を取得することで、インフレや金利上昇を凌駕するポートフォリオを構築することに注力して参りました。今後もリスク分散の進展と収益性・安定性の確保を意識しながら、本投資法人の成長に資する以下の施策を推進する予定です。
● 外部成長戦略
本投資法人は、アセットクラスの特性や不動産賃貸市場の動向を注視し、「賢守×共攻」のコンセプトに合わせた多様なアセットタイプの取得検討を継続してきました。今後については、新たな中期経営計画のコンセプトである「賢守×成長」のもとで安定的な分配金成長を実現するため、引き続きアセットタイプ別の投資比率だけではなく、金利上昇やコスト面のインフレへの対応を見据えて賃貸借契約のキャッシュ・フロー特性を意識したポートフォリオの構築を目指しており、アップサイドの見込める変動及び短期契約比率の引き上げを図る方針です。
● ポートフォリオ・マネジメント
オフィス賃貸市場は、東京都心でまとまった物件供給がある状況下においても人材確保、立地改善や拡張を目的とする需要に支えられ空室率の低下とともに賃料の改善が着実に進んでおり、周辺部にも需要の拡大が見られ、成約賃料上昇のもとで、空室消化、さらにフリーレント期間の短縮を通じた実質賃料の改善が進んでいます。また、地方圏の中規模オフィスにおいては、テナント契約更改と入替に際してレントギャップ解消が進むことでNOIが改善傾向にあります。
商業施設では、売上連動契約が締結されている地域密着型物件の売上向上に伴う変動賃料の安定的な収受を、インフレやインバウンド消費の拡大によってテナント売上改善が期待される都市型商業施設では契約更改時の賃料増額を目指します。
ホテルについても、契約期限が到来した固定賃料物件において変動賃料を含む契約に切り替えたことでアップサイド余地が増加しており、コロナ禍前と比較可能な変動賃料物件の当期賃料合計額はコロナ禍前を上回る実績をあげており、今後も成長ドライバーとしての役割が期待されます。なお、日中関係悪化による中国インバウンド減少による影響は一部のホテルにとどまりますが、今後は中東情勢悪化に伴う影響を注視して参ります。
● 財務戦略
足元では市場金利が大きく上昇しており、今後も中央銀行による追加利上げが見込まれていることから、資金調達コストは緩やかながらも上昇基調で推移することが予想されます。本投資法人は、このような環境変化を踏まえ、借入コストにも留意しつつ、返済期限及び固定金利比率を柔軟にコントロールすることで、財務の安定性と資金調達コストのバランスを重視した財務運営に取り組んでまいります。
(ハ)サステナビリティに関する取組みについて
a.サステナビリティに関する取組み
本資産運用会社は、本投資法人の資産運用会社として、サステナブル(持続可能)な社会の実現を目指し、“「みらい」が創る、世界の未来”という理念に従い、サステナブルな社会を実現するために、環境(Environment)・社会(Society)・ガバナンス(Governance)(以下、併せて「ESG」といいます。)への取組みが必要不可欠であり、その取組みが本投資法人における投資主価値の中長期的な向上に資すると考えています。ESGへの取組みを推進するため、本資産運用会社は、サステナビリティに係る方針として「サステナビリティ基本方針」を策定し、本資産運用会社及び本投資法人は、本方針に基づいてサステナビリティ推進体制の構築やステークホルダーエンゲージメントの実施、マテリアリティの特定や各種イニシアティブへの参画等の取組みを行っています。また、本方針に基づく取組みを継続的かつ組織的に推進するため、本資産運用会社の取締役副社長をサステナビリティ全般に関する推進責任者として、常勤取締役、各部長及びコンプライアンス・オフィサーをメンバーとする「サステナビリティ推進会議」を設置し、ESGに関する具体的な目標や施策、各種取組みの検討を行っています。
b.サステナビリティに関する外部評価及び認証の取得状況
ⅰ.GRESBリアルエステイト評価
本投資法人は、2021年よりGRESBリアルエステイト評価(注)に参加しています。2025年GRESBリアルエステイト評価において、総合スコアの相対評価によるGRESBレーティングで「3スター」の評価を取得しています。また、ESGの推進方針や組織体制等を評価する「マネジメント・コンポーネント」と保有物件での環境パフォーマンスやテナントとの取組み等を評価する「パフォーマンス・コンポーネント」の双方において優れた参加者であることを示す「グリーンスター」評価を獲得しています。
(注)欧州の主要年金基金グループを中心に2009年に創設されたGRESBによる、不動産セクターの環境・社会・ガバナンス配慮を測る年次のベンチマーク評価で、欧米・アジアの主要機関投資家が投資先を選定する際などに活用しています。
ⅱ.環境認証
本投資法人は、10物件でDBJ Green Building認証(注1)を、6物件でCASBEE不動産評価認証(注2)、1物件でBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)(注3)をそれぞれ取得しており、当期末現在において環境認証取得物件は合計16物件(重複を除きます。)、本投資法人が保有する底地6物件を除く38物件における環境認証取得割合は延床面積ベース(準共有持分勘案後)で約74.2%となっています。
(注1)環境・社会への配慮がなされた不動産を支援するために日本政策投資銀行が創設した認証制度であり、対象物件の環境性能に加えて、防災やコミュニティへの配慮等を含む様々なステークホルダーへの対応を含めた総合的な評価に基づき、社会・経済に求められる不動産を評価・認証し、その取組みを支援するものです。
(注2)国土交通省が主導して開発された建築物の環境性能評価システムで、建築物それ自体の環境品質・性能に関する評価と、建築物の外部に対する環境負荷に関する評価の両面から総合的な環境性能の評価を行う制度です。
(注3)建築物の省エネルギー性能を表示する第三者認証制度です。建築物省エネ法に基づき、不動産事業者等には建築物の省エネルギー性能の表示に努めることが求められており、BELSは国土交通省が定める建築物省エネ性能表示ガイドラインに基づいて評価されます。
c.グリーンファイナンス
本投資法人は、ESGへ配慮した資産運用の更なる推進及びESG投資に関心を持つ投資家層の拡大を通じた資金調達基盤の強化を図るべく、グリーンファイナンスに取組んでいます。本投資法人は、グリーンファイナンス実施のために、グリーンファイナンス・フレームワークを策定しており、本フレームワークの適格性については、株式会社日本格付研究所の「JCR グリーンファイナンス・フレームワーク評価」(注)において「Green 1(F)」の評価を取得しています。本書の日付現在、グリーンファイナンス・フレームワークに基づく本投資法人の資金調達額8,300百万円(うち、グリーンボンド1,200百万円、グリーンローン7,100百万円)です。
(注)「JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価」とは、国際資本市場協会(ICMA)が策定したグリーンボンド原則、ローン市場協会(LMA)、アジア太平洋地域ローン市場協会(APLMA)、並びにローンシンジケーション&トレーディング協会(LSTA)が策定したグリーンローン原則並びに環境省が策定したグリーンボンドガイドライン及びグリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドラインを受けた発行体又は借入人のグリーンボンド発行又はグリーンローン借入方針(グリーンファイナンス方針)に対する第三者評価をいいます。当該評価においては発行体又は借入人のグリーンファイナンス方針に記載のプロジェクト分類がグリーンプロジェクトに該当するかを審査し、調達資金の使途(グリーンプロジェクトへの充当割合)を評価する「グリーン性評価」及び発行体又は借入人の管理・運営体制及び透明性について評価する「管理・運営・透明性評価」を行い、これら評価の総合評価として「JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価」が決定されます。なお、「JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価」は、個別の債券又は借入に関する評価と区別するため、評価記号の末尾に(F)をつけて表示されます。
d.気候変動への取組み
本資産運用会社は、2023年2月に「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」(注)提言への賛同を表明するとともに、2023年3月に、国内賛同企業による組織である「TCFDコンソーシアム」に加入し、気候変動関連リスク及び機会に関するシナリオ分析を本投資法人のホームページ上で開示しています。
また、ネットゼロ達成に向けたGHG排出量削減のロードマップを策定するとともに、SBT(Science Based Targets)をはじめとする国際的な基準と実質的に整合する目標を設定し、2050年度までの達成に向けた取組みを開始しました。
(注)「TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」とは、G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するために設立された国際イニシアティブです。
③決算後に生じた重要な事実
資産の譲渡
本投資法人は、当期末(2026年4月30日)後、以下の資産を譲渡する予定です。
物件名称
THINGS青山
資産の種類
不動産信託受益権
所在地(住居表示)
東京都港区南青山四丁目10番15号
契約締結日
2026年5月28日
譲渡予定日(注1)(注2)
2026年10月30日
2027年4月30日
譲渡予定価格(注3)
2,685百万円
(準共有持分75%)
895百万円
(準共有持分25%)
譲渡先(注4)
非開示
損益に及ぼす影響
営業収益として不動産等売却益を2026年10月期に342百万円、2027年4月期に115百万円計上する予定です。
(注1)売買契約書に記載された譲渡予定日を記載しています。2分割での譲渡を予定しており、各譲渡予定日については、本投資法人及び買主の間の協議による合意に基づいて変更されることがあります。
(注2)本譲渡に係る売買契約(以下「本売買契約」といいます。)は、金融庁の定める「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」に規定される「フォワード・コミットメント等」(先日付での売買契約であって、契約締結から1か月以上を経過した後に決済・物件引渡しを行うこととしているものその他これに類する契約をいいます。)に該当します。本売買契約において、譲渡先が本売買契約に定める譲渡代金の支払いを怠る等の本売買契約条項違反をしたときは、本投資法人は相当の期間を定めて催告の上本売買契約を解除できるものとされており、本投資法人が本譲渡を履行しない等の場合も同様に本売買契約条項違反となりえます。それらの結果、本売買契約が解除された場合には、本譲渡は遡及的に取り消され、解除権を行使した当事者は相手方に対して違約金として売買契約のうち解除した部分に係る譲渡代金(税込)の20%相当額を請求できるものとされるほか、委託者及び受益者の変更手続に係る費用は、本売買契約に違反した当事者が負担します。
(注3)売買契約書に記載された売買代金額を記載しています。なお、売買代金額には、消費税及び地方消費税並びに譲渡に要する諸費用は含まず、百万円未満を切り捨てて記載しています。
(注4)譲渡先の同意が得られていないため、やむを得ない事情により「非開示」としています。
(参考情報)
資産の取得
本投資法人は、当期末(2026年4月30日)後、以下の資産を取得しました。
物件名称
スマイルホテル熊谷
資産の種類
不動産信託受益権
所在地(住居表示)
埼玉県熊谷市筑波一丁目138番
契約締結日
2026年6月17日
取得日
2026年6月23日
取得先(注1)
非開示
取得価格(注2)
1,198百万円
(注1)取得先の同意が得られていないため、やむを得ない事情により「非開示」としています。
(注2)売買契約書に記載された売買代金額を記載しています。なお、売買代金額には、消費税及び地方消費税並びに取得に要する諸費用は含まず、百万円未満を切り捨てて記載しています。