1部 ファンド情報
1章 ファンドの状況
1. 投資法人の概況
1) 主要な経営指標等の推移
(1)【主要な経営指標等の推移】
① 主要な経営指標等の推移
回次
第40期
第41期
第42期
第43期
第44期
決算年月
2021年6月
2021年12月
2022年6月
2022年12月
2023年6月
営業収益
百万円
46,213
50,334
52,215
47,366
47,030
(うち不動産賃貸事業収益)
百万円
(44,688)
(44,333)
(45,227)
(45,172)
(45,148)
営業費用
百万円
23,435
27,330
25,408
25,770
26,390
(うち不動産賃貸事業費用)
百万円
(21,215)
(21,896)
(23,200)
(23,672)
(24,278)
営業利益
百万円
22,778
23,004
26,806
21,596
20,640
経常利益
百万円
21,428
21,728
25,440
20,289
19,336
当期純利益
百万円
21,427
21,727
25,439
20,288
19,335
出資総額
百万円
642,044
642,044
673,047
673,047
673,047
発行済投資口の総口数
口
1,652,500
1,652,500
1,700,991
1,700,991
1,700,991
純資産額
百万円
669,870
672,290
709,154
706,521
706,295
総資産額
百万円
1,305,388
1,306,855
1,367,719
1,368,739
1,385,920
1口当たり純資産額
(注1)
円
405,368
406,832
416,906
415,358
415,225
1口当たり当期純利益
(注1)
(注2)
(注3)
円
12,966
13,148
14,998
11,927
11,367
分配総額
百万円
19,307
19,578
22,922
19,561
19,561
1口当たり分配金額
円
11,684
11,848
13,476
11,500
11,500
(うち1口当たり利益分配金額)
円
(11,684)
(11,848)
(13,476)
(11,500)
(11,500)
(うち1口当たり利益超過分配金額)
円
(―)
(―)
(―)
(―)
(―)
自己資本比率
(注4)
%
51.3
51.4
51.8
51.6
51.0
自己資本利益率
(注4)
%
3.2
3.2
3.7
2.9
2.7
(6.4)
(6.5)
(7.4)
(5.7)
(5.5)
[その他参考情報]
当期運用日数
日
181
184
181
184
181
総資産経常利益率
(注4)
%
1.7
1.7
1.9
1.5
1.4
(3.4)
(3.3)
(3.8)
(3.0)
(2.8)
配当性向
(注6)
%
90.1
90.1
90.1
96.4
101.1
期末投資物件数
(注7)
件
75
73
73
71
70
期末総賃貸可能面積
(注8)
㎡
1,216,543
1,197,970
1,237,167
1,219,233
1,202,427
期末テナント数
(注8)
件
1,606
1,567
1,601
1,547
1,552
期末稼働率
(注8)
%
97.2
96.4
96.6
96.1
97.5
当期減価償却費
百万円
7,399
7,424
7,728
7,917
7,873
当期資本的支出額
百万円
6,777
5,664
8,820
3,650
5,118
賃貸NOI(ネットオペレーティングインカム)
(注4)
百万円
30,872
29,862
29,756
29,418
28,743
1口当たりFFO(ファンズフロムオペレーション)
(注2)
(注4)
円
16,544
15,991
15,435
15,292
14,889
回次
第45期
第46期
第47期
第48期
第49期
決算年月
2023年12月
2024年6月
2024年12月
2025年6月
2025年12月
営業収益
百万円
47,349
50,254
50,810
51,218
48,547
(うち不動産賃貸事業収益)
百万円
(45,635)
(45,016)
(46,071)
(46,371)
(48,547)
営業費用
百万円
26,582
25,610
26,741
26,145
27,329
(うち不動産賃貸事業費用)
百万円
(24,501)
(23,373)
(24,591)
(23,868)
(25,250)
営業利益
百万円
20,767
24,643
24,068
25,073
21,217
経常利益
百万円
19,513
23,345
22,667
23,546
19,300
当期純利益
百万円
19,513
23,344
22,666
23,545
19,299
出資総額
百万円
673,047
673,047
673,047
673,047
691,097
発行済投資口の総口数
口
1,700,991
1,700,991
8,504,955
8,504,955
8,650,000
純資産額
百万円
706,247
710,030
710,444
713,051
729,181
総資産額
百万円
1,385,619
1,383,883
1,382,958
1,392,761
1,448,831
1口当たり純資産額
(注1)
円
415,197
83,484
83,533
83,839
84,298
1口当たり当期純利益
(注1)
(注2)
(注3)
円
11,471
2,744
2,665
2,768
2,231
分配総額
百万円
19,561
22,252
20,939
21,219
21,227
1口当たり分配金額
円
11,500
13,082
2,462
2,495
2,454
(うち1口当たり利益分配金額)
円
(11,500)
(13,082)
(2,462)
(2,495)
(2,454)
(うち1口当たり利益超過分配金額)
円
(―)
(―)
(―)
(―)
(―)
自己資本比率
(注4)
%
51.0
51.3
51.4
51.2
50.3
自己資本利益率
(注4)
%
2.8
3.3
3.2
3.3
2.7
(5.5)
(6.6)
(6.4)
(6.6)
(5.4)
[その他参考情報]
当期運用日数
日
184
182
184
181
184
総資産経常利益率
(注4)
%
1.4
1.7
1.6
1.7
1.4
(2.8)
(3.4)
(3.3)
(3.4)
(2.7)
配当性向
(注6)
%
100.2
95.3
92.3
90.1
109.9
期末投資物件数
(注7)
件
69
68
67
68
70
期末総賃貸可能面積
(注8)
㎡
1,194,435
1,209,996
1,193,084
1,207,586
1,239,418
期末テナント数
(注8)
件
1,534
1,564
1,499
1,545
1,584
期末稼働率
(注8)
%
97.5
98.0
98.0
98.6
98.3
当期減価償却費
百万円
7,973
7,937
7,846
7,669
7,852
当期資本的支出額
百万円
4,840
4,962
4,782
4,849
4,987
賃貸NOI(ネットオペレーティングインカム)
(注4)
百万円
29,106
29,580
29,326
30,172
31,149
1口当たりFFO(ファンズフロムオペレーション)
(注2)
(注4)
円
15,150
15,311
3,030
3,100
3,139
(注)1.2024年10月1日を効力発生日として投資口1口につき5口の割合による投資口の分割をしています。「1口当たり純資産額」及び「1口当たり当期純利益」については、第46期期首に当該投資口の分割が行われたと仮定して算定しています。
2.上表において、「1口当たり当期純利益」は、「当期純利益」を日数加重平均投資口数で除することにより、また、「1口当たりFFO」は、第47期期首に当該投資口の分割が行われたと仮定し、「当期純利益」から不動産等売却損益を控除した額と「当期減価償却費」の合計を日数加重平均投資口数で除することにより、算定しています。
3.上表において、潜在投資口調整後1口当たり当期純利益については、「1口当たり当期純利益」が希薄化していないため記載していません。
4.上表において、記載した以下の指標は以下の式から算定しています。また6ヶ月決算であるため月数により年換算した数値を括弧内に表示しています。
・「自己資本比率」=純資産額/総資産額
・「自己資本利益率」=当期純利益/平均純資産額 平均純資産額=(期首純資産額+期末純資産額)÷2
・「総資産経常利益率」=経常利益/平均総資産額 平均総資産額=(期首総資産額+期末総資産額)÷2
・「賃貸NOI」=不動産賃貸事業損益(不動産賃貸事業収益-不動産賃貸事業費用)+当期減価償却費
・「FFO」=当期純利益+当期減価償却費ー不動産等売却損益
5.本書において特に記載のない限り、記載未満の数値について、金額は切捨て、比率は四捨五入により記載しています。
6. 「配当性向」については、小数点第1位未満を切捨てにより記載しています。
7.上表において、「期末投資物件数」は、社会通念上オフィスビルとして一体と認められる単位で記載しています。
8.上表において、「期末総賃貸可能面積」及び「期末テナント数」は、各期の期末における各物件の「総賃貸可能面積」及び「延べテナント数」の合計を記載しています。「期末稼働率」は、各期の期末における各物件の「総賃貸可能面積」の合計に占める「総賃貸面積」の合計の割合を記載しています。「総賃貸可能面積」、「延べテナント数」及び「総賃貸面積」の定義については、後記「5運用状況/(2)投資資産/③その他投資資産の主要なもの/(イ)投資不動産物件及び信託不動産の内容/D.テナント等の概要」の注書きをご参照下さい。
② 事業の状況
(ア)業績等の概要
A.投資法人の主な推移
本投資法人は、オフィスビルを投資対象とするオフィス特化型J-REITです。投資対象地域は、東京都心部及び東京周辺都市部を中心としつつ、地方都市部にも投資を行います。「投資信託及び投資法人に関する法律」(以下「投信法」といいます。)に基づき、2001年3月16日に設立され、同年9月に東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場(銘柄コード8951)しました。
2001年5月に22物件、取得価格累計1,921億円で運用を開始して以降、継続的な物件取得により資産の着実な成長を実現しています。
B.投資環境と運用実績
当期における日本経済は、物価上昇や米国の関税政策の影響を受けながらも、企業による設備投資の増加や賃金上昇に伴う個人消費の底堅さ、インバウンド需要の拡大等を背景に、堅調に推移いたしました。
一方、日本銀行による政策金利の引き上げ等の金融政策の見直しや、国内長期金利の上昇、世界的な金利動向の変化など外部環境の不確実性もあり、日本企業の動向には注視が必要です。
東京都心部のオフィスビル賃貸市場については、企業のオフィス回帰傾向や新規雇用に伴うオフィス面積の見直し、業容拡大による館内増床や立地改善のための前向きな移転など、企業のオフィスニーズ拡大が引き続き好調であり、前期に3%台で推移していた東京都心部のマーケット空室率は、2%台にまで低下しています。
オフィスビル売買市場については、国内外の金融政策の影響はあるものの、機関投資家の物件取得意欲は依然として高く、特に潤沢な待機資金と堅調なオフィスビル賃貸市況を下支えとした海外機関投資家の需要は堅調に推移しました。引き続き優良物件の売却情報は限定的であることから、競争の激しい物件取得環境が継続しています。
本投資法人は、このような環境のもと、当期においては、2025年7月に「フロンティア武蔵小杉N棟・S棟」(信託受益権、取得価格:29,000百万円)、同年11月に「NBF CONNECT SAPPORO(2026年4月1日付で「CONNECT SAPPORO」から名称変更予定。以下、新名称にて表記)」(信託受益権、取得価格:13,800百万円)の取得を行い、ポートフォリオのクオリティの充実を図りました。
また、保有物件については、98%台と期中平均稼働率は高水準を維持、更なる内部成長を目指してマーケット動向を的確に考慮し、中長期的な視点も合わせ、リーシング活動に取り組んでいます。既存テナントについては、良好なリレーションの維持とオフィスビルに対する満足度の向上を基本方針として、賃料水準の維持・向上、解約防止に努めており、稼働率ならびに賃貸事業収入は安定的に推移しています。また、戦略的かつメリハリのある追加投資による物件競争力の維持・向上を、適正なコストコントロールに基づいて実施しています。
このような運用の結果、当期末時点において、本投資法人が保有する物件数は70物件、取得価格累計は1兆5,190億円、総賃貸可能面積は1,239,418㎡(374,923坪)となりました。また、上記リーシング活動の成果により、当期のポートフォリオ全体の期中平均稼働率(サブリース勘案後)は98.5%、当期末時点の稼働率(同)は98.3%、テナント総数(同)は1,584となっています。
(注)NBF虎ノ門ビル(底地)は、上記物件数及び取得価格累計には含み、総賃貸可能面積、テナント総数には含みません。
C.資金調達の概要
本投資法人は、総資産有利子負債比率(総資産に対する有利子負債残高の比率をいいます。以下「LTV」といいます。)の上限の目途を56%としつつ、当面のターゲットを36%から46%のレンジに定め、保守的な財務運営を行っています。
当期におきましては7月にエクイティ・ファイナンスを実施して総額約180億円を調達し、また長期の有利子負債による資金調達を実施した結果、期末LTVは43.3%、期末長期固定金利比率(有利子負債残高に対する約定時の借入期間、発行時の償還期間が1年超の固定金利で調達した有利子負債残高の比率をいいます。)は83.9%となっています。
(注)有利子負債とは、貸借対照表に計上される「短期借入金」、「長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含みます。)」、「投資法人債(1年内償還予定の投資法人債を含みます。)」を指します。
前期末時点及び当期末時点における有利子負債残高の状況は以下のとおりです。
(単位:百万円)
前期末残高
当期末残高
増減
短期借入金
5,000
―
△5,000
長期借入金(変動金利)
73,000
101,000
28,000
長期借入金(固定金利)
481,000
507,000
26,000
投資法人債
35,000
20,000
△15,000
有利子負債合計
594,000
628,000
34,000
(注)当期末のグリーンファイナンスの残高は117,000百万円です。
機動的な資金調達及びリファイナンスリスク軽減の観点から、安定的な調達基盤の確保のため総額600億円のコミットメントラインを設定しています。
コミットメントラインの概要
借入極度額
400億円
200億円
契約期限
2028年8月29日
2028年3月31日
担保・保証等
無担保・無保証
無担保・無保証
本投資法人は、2025年1月に投資法人債(短期投資法人債を除きます。)に係る発行登録書を提出しており、概要は以下のとおりです。なお、当期末における発行枠残高は2,000億円となっています。
発行予定額
2,000億円以内
発行予定期間
2025年2月8日より2027年2月7日まで
資金使途
特定資産(投信法第2条第1項における意味を有します。)の取得資金、借入金の返済資金、投資法人債の償還資金、敷金・保証金の返還資金、修繕等の支払資金、運転資金等に充当する予定です。
また、当期末時点において本投資法人が取得している発行体格付(発行体の将来の信用力に関する各信用格付業者の意見)は以下のとおりです。
信用格付業者の商号又は名称
格付内容
株式会社日本格付研究所(JCR)
長期発行体格付:AA+ 格付の見通し:安定的
株式会社格付投資情報センター(R&I)
発行体格付:AA 格付の方向性:安定的
S&Pグローバル・レーティング・
ジャパン株式会社(S&P)
長期発行体格付:A+ 短期発行体格付:A-1
アウトルック:安定的
D.サステナビリティへの取り組み
本投資法人は、三井不動産グループが定めるサステナビリティ課題への取り組み方針のもと、以下のような取り組みを行っています。
環境への取り組みについては、主要KPIの一つとして気候関連課題(環境負荷の低減)への対応を掲げており、数値目標としてGHG排出量総量(Scope1+2+3)を2050年までに90%削減(2021年基準、ネットゼロ目標としてSBT認定)、GHG排出量総量(Scope1+2)を2030年までに42%削減(2021年基準、ニアターム目標としてSBT認定)、CO2排出量原単位を2030年までに46%削減(2013年基準)、水使用量原単位を2030年までに5%削減(2019年基準)、廃棄物リサイクル率65%を設定しています。各目標達成に向けて、再生可能エネルギーの導入、照明LED化工事の推進、節水機器の導入、廃棄物の削減等に取り組むことで環境負荷の低減を進めています。2024年実績において、GHG排出量総量(Scope1+2)の削減率(基準年比)は71.0%となり、2030年までのSBT認定ニアターム目標に到達しました。
社会への取り組みについては、地域社会との関係において、まちづくりへの貢献や地域コミュニティの活性化等を意識しており、また、テナントに向けては、日々の管理や顧客満足度調査で得られた様々な課題や改善点を運用に反映するためにPDCAサイクルを設定し、真摯に解決・改善に努め、安全・安心・快適な環境を提供しています。
ガバナンスへの取り組みについて、資産運用会社においてはコンプライアンスの徹底を経営の最重要課題の一つとしており、全従業員・役員を対象に、法令やコンプライアンス遵守に関する研修を定期的に行い、個人及び組織力の向上に努めています。
本投資法人は外部機関からの評価・認証取得にも積極的に取り組んでおり、継続的に参加しているGRESBリアルエステイト評価において、2025年は2年連続総合スコアで5スター評価(最高位)を獲得し、また、グリーンビルディング認証取得率は当期末時点で99.3%となっています。
資産運用会社は、気候関連課題に関する情報開示を促進するため、2021年にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しました。TCFD提言で情報開示が推奨されている4つの項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に基づき、気候変動が事業や財務に影響を及ぼすリスクと機会について分析を行い、本投資法人のホームページに開示しています。
(注)本書作成時点で本投資法人が取得しているグリーンビルディング認証は、DBJ Green Building認証、CASBEE-建築、CASBEE-不動産、BELS評価です。
E.業績及び分配の概要
このような運用の結果、当期の運用実績として、営業収益は48,547百万円(前期比2,671百万円減、5.2%減)、不動産等売却益を除いた不動産賃貸事業収益は48,547百万円(前期比2,175百万円増、4.7%増)、不動産賃貸事業利益は23,296百万円(前期比793百万円増、3.5%増)、営業利益は21,217百万円(前期比3,855百万円減、15.4%減)、経常利益は19,300百万円(前期比4,246百万円減、18.0%減)、当期純利益は19,299百万円(前期比4,246百万円減、18.0%減)となりました。
分配金については、本投資法人の規約に定める分配の方針に従い、投資法人の課税の特例(租税特別措置法第67条の15)の適用により、利益分配金の最大額が損金算入されることを企図して、当期未処分利益19,299百万円に圧縮積立金取崩額1,927百万円を加算した21,227百万円を分配することとしました。
この結果、投資口1口当たりの分配金は2,454円(前期比41円減、1.6%減)となりました。
(イ)今後の運用方針及び対処すべき課題
今後の日本経済は、円安などによる物価上昇が続く中でも賃金の上昇や雇用環境の改善を背景に、個人消費は底堅く推移し、景気回復が継続するものと見込まれますが、日本銀行の政策金利の引き上げや国内外の金融市場の変動がJ-REITマーケットに及ぼす影響については注視する必要があります。
オフィスビル賃貸市場については、新規に供給されるオフィスビルのリーシング活動による影響には今後も注視が必要ですが、引き続き企業のオフィス拡大ニーズによる需要は底堅く、特に立地競争力の高いオフィスは、より高く評価されていくものと見込まれます。
オフィスビル売買市場については、金利上昇等の市況動向は注視が必要なものの、国内外の機関投資家の物件取得意欲は高く、優良物件の売却情報は限定的であることから、引き続き厳しい物件取得環境が続くことが見込まれます。
このような環境下、本投資法人は、中長期的な観点から運用資産の着実な成長と安定的な収益の確保を目指し、以下の運用方針のもと、適正な運用を実施します。
A.新規物件の投資方針
競争の激しい物件取得環境が継続する一方で、国内の金利上昇等の景気への影響が懸念されている現在の状況を踏まえ、中長期的にポートフォリオに貢献できる物件の取得に努め、ポートフォリオのクオリティの更なる強化を図っていきます。
なお、投資にあたっては、財務運営状況を十分に考慮し、経済情勢、金融マーケット及び不動産マーケットの動向を注視しながら、適切な判断を行います。
また、資産の入替については、新規物件取得の進捗とポートフォリオ全体の損益に与える影響を考慮しながら、マーケットの環境を踏まえ、物件の成長性や安定性・規模・立地・ポートフォリオ構成等を勘案して、適宜実施します。
B.保有物件の運用方針
オフィスビル賃貸市場の動向を注視し、市場環境を考慮した上で、適切かつ柔軟な対応を行うことにより、賃貸事業収入の持続的な拡大を図ります。新規リーシングにおいては、マーケット動向を的確に把握し、募集条件の改善と高稼働率維持の両立を目指します。既存テナントに対しては、良好なリレーションの維持、ビルに対する満足度の向上を基本方針とし、解約防止を図りつつ、賃料水準の向上に努めます。また、建物への設備投資については、リニューアル工事や環境対応工事等、賃貸ビルとしての競争力の維持・向上に資する工事を、適切かつ効果的に実施し、併せて建物管理費やエネルギーコストも適切にコントロールしてまいります。
C.財務戦略等
借入れによる資金調達については、金融マーケットの動向に留意し、調達期間や固定、変動借入のバランスを意識したうえで、リスクを抑えながら適切な調達を実施し、支払金利の抑制に努めます。また、多様な調達基盤を維持するために、金融マーケットの動向を踏まえつつ、投資法人債の発行にも取り組みます。
LTVのターゲットは36%から46%を目標とし、上限の目途を56%とします。
また、適切な情報開示と透明性確保の観点から、IR活動において正確・公平でタイムリーな情報開示を積極的かつグローバルに実施します。
(ウ)決算後に生じた重要な事実
A.2026年1月7日及び2026年1月14日開催の役員会において、新投資口の発行に関する決議を行い、2026年1月20日及び2026年1月26日に、それぞれ払込を完了しています。この結果、本書の日付現在の出資総額は713,889,399,600円、発行済投資口の総口数は8,815,000口になっています。
一般募集(公募)による新投資口の発行
発行新投資口数 157,200口
上記発行新投資口数のうち、66,000口は、欧州及びアジアを中心とする海外市場(但し、米国及びカナダを除きます。)の海外投資家に対して販売されました。
発行価格(募集価格) 142,492円
発行価格(募集価格)の総額 22,399,742,400円
払込金額(発行価額) 138,130円
払込金額(発行価額)の総額 21,714,036,000円
払込期日 2026年1月20日
第三者割当による新投資口の発行
発行新投資口数 7,800口
払込金額(発行価額) 138,130円
払込金額(発行価額)の総額 1,077,414,000円
払込期日 2026年1月26日
割当先 野村證券株式会社
B.2026年1月7日付で以下の資産の取得について各売買契約を締結しており、同年3月31日付で取得を予定しています。当該各売買契約は、金融庁の定める「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」に規定される投資法人によるフォワード・コミットメント等に該当します。本投資法人による各売買契約上の義務違反により当該契約が解除された場合には、相手先に対し、売買価格の20%に相当する違約金を支払う定めとなっています。契約締結日現在の概況等は以下のとおりです。
物件の名称
日本橋本町M-SQUARE(注)
特定資産の種類
不動産信託受益権
所在地(住居表示)
東京都中央区日本橋本町一丁目9番3号
土地
地積
1,432.67㎡
用途地域
商業地域
所有形態
所有権100%
建物
構造
鉄骨・鉄筋コンクリート造陸屋根地下1階付12階建
延床面積
14,117.81㎡
所有形態
所有権100%
建築時期
2025年10月10日
用途
事務所・駐車場・店舗
取得予定年月日
2026年3月31日
取得予定価格
32,108,000,000円
信託受託者
受益権A:三菱UFJ信託銀行株式会社
受益権B:三菱UFJ信託銀行株式会社(予定)
建物管理会社
三井不動産株式会社
特記事項
①本投資法人は、本物件を構成する2つの信託の信託受益権のすべてを取得することによって、本物件を実質的に100%所有する予定です。
②本投資法人は、信託受託者をして、本物件のすべてを三井不動産株式会社に賃貸させ、三井不動産株式会社はこれを転貸する予定です。
(注)受益権Aの取得に係る売買契約と受益権Bの取得に係る売買契約は一体不可分の契約であり、一方の契約が解約、解除等により効力を失った場合には他方の契約も当然に失効する定めとなっています。
C.2026年1月7日付で以下の資産の取得について売買契約を締結しており、同年3月31日付で取得を予定しています。当該売買契約は、金融庁の定める「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」に規定される投資法人によるフォワード・コミットメント等に該当します。本投資法人による売買契約上の義務違反により当該契約が解除された場合には、相手先に対し、売買価格の10%に相当する違約金及び当該違約金を超える損害が発生した場合には当該損害を支払う定めとなっています。契約締結日現在の概況等は以下のとおりです。
物件の名称
豊洲ベイサイドクロスタワー(追加取得)
特定資産の種類
不動産
所在地(住居表示)
東京都江東区豊洲二丁目2番1号
土地
地積
19,733.22㎡(敷地全体)
用途地域
第一種住居地域、工業地域
所有形態
所有権
建物
構造
鉄骨・鉄筋コンクリート造陸屋根地下2階付き36階建
延床面積
178,504.10㎡(建物全体)
所有形態
区分所有権(専有面積割合合計約9.19%)(既存保有分との合計は約56.88%)
事務所29階・30階と32階 9,790.09㎡
建築時期
2020年3月31日
用途
事務所・店舗・ホテル・保育所他(全体)
取得予定年月日
2026年3月31日
取得予定価格
14,810,000,000円
信託受託者
―
建物管理会社
三井不動産株式会社
特記事項
①本投資法人は、本物件を三井不動産株式会社に賃貸し、三井不動産株式会社は転借人にこれを転貸しています。本建物の4階~32階(32階屋外テラス含む)は、各区分所有者と三井不動産株式会社の間で締結された「一元運用に関する覚書」の対象である「一元運用区画」であり、一元運用区画から生じる賃貸収益、賃貸費用は、各区分所有者が一元運用権利割合に応じて収受、負担しています。本建物の地下1階~4階の店舗区画については、固定賃料型マスターリース契約を締結しています。
②本物件は、豊洲交番や東京メトロ有楽町線の地下鉄出入口等の既存の建物及び隣接するSMBC豊洲ビル等を含む複数の敷地・建物と一体で開発されており、連担建築物設計制度(※)に係る建築基準法の認定を受けています。認定を受けた区域全体は建物毎に複数の敷地に分割されており、各敷地についてそれぞれの特性に応じた建ぺい率の規制と容積率の緩和等が適用されています。
(※)複数の敷地により構成される一団の土地の区域内において、既存建築物の存在を前提とした合理的な設計により建築物を建築する場合に、特定行政庁が認めるものについては、複数建築物が同一の敷地内にあるものとみなして、建築規制が適用される制度です。
③東京都江東区豊洲二丁目15番13は共有土地であり、当該共有に係る共有物に関する協定書の適用を受けます。なお、当該協定書においては、共有持分を譲渡する場合の他の共有者の優先交渉権、譲渡及び担保設定に関する制限、共有に係る分割請求の禁止等が定められています。
④本物件は、区分所有建物であり、当該区分所有に係る区分所有者間基本協定及び管理規約の適用を受けます。なお、区分所有者間基本協定においては、専有部分を譲渡する場合の他の区分所有者の優先交渉権等が、管理規約においては、専有部分と敷地利用権及び共用部分等の共有持分の分離処分の禁止等が定められています。
⑤本物件の関連資産である豊洲パークブリッジ(歩行者連絡横断橋)は、団地に関するいわゆる団地共用部分等であり、当該団地共有に係る団地管理規約の適用を受けます。団地管理規約においては、豊洲パークブリッジの共有持分と本物件の敷地の分離処分の禁止等が定められています。
⑥本敷地は工場跡地を含んでおり、その一部には砒素による汚染土壌が残置されていることから土壌汚染対策法に基づく形質変更時要届出区域が存在すること、及び、関係法令に基づき適切に管理された状態であることを、株式会社イー・アール・エスに確認しています。
D.2026年1月7日付で以下の資産の譲渡について売買契約を締結しており、2026年6月30日付で譲渡を予定しています。当該売買契約は、金融庁の定める「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」に規定される投資法人によるフォワード・コミットメント等に該当します。本投資法人による売買契約上の義務違反により当該契約が解除された場合には、相手先に対し、売買価格の20%に相当する違約金を支払う定めとなっています。契約締結日現在の概況等は以下のとおりです。
物件の名称
住友電設ビル
特定資産の種類
不動産信託受益権
所在地(住居表示)
東京都港区三田三丁目12番15号
土地
地積
1,458.95㎡
用途地域
商業地域
所有形態
所有権100%
建物
構造
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根地下1階付12階建
延床面積
9,185.13㎡
所有形態
所有権100%
建築時期
1991年6月27日
用途
事務所、店舗、駐車場
譲渡予定年月日
2026年6月30日
譲渡予定価格
10,000,000,000円
信託受託者
三井住友信託銀行株式会社
建物管理会社
三井不動産ファシリティーズ株式会社
(参考情報)
2025年9月30日付で以下の資産の譲渡について売買契約を締結しており、2026年7月1日付で譲渡を予定しています。当該売買契約は、金融庁の定める「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」に規定される投資法人によるフォワード・コミットメント等に該当します。本投資法人による売買契約上の義務違反により本譲渡に係る売買契約が解除された場合には、相手先に対し、売買価格の10%に相当する違約金(但し、本投資法人の責めに帰する事由により取得契約又は売買契約に定める義務が重要な点において履行されなかったこと(表明保証した事項が不正確であったことを含みません。)により当該契約が解除された場合には、NBF CONNECT SAPPOROの取得及びNBF札幌南二条ビルの譲渡の各売買価格の合計額の10%に相当する違約金)を支払う定めとなっています。契約締結日現在の概況等は以下のとおりです。
物件の名称
NBF札幌南二条ビル
特定資産の種類
不動産信託受益権
所在地(地番)
北海道札幌市中央区南二条西二丁目18番1
土地
地積
970.43㎡
用途地域
商業地域
所有形態
所有権100%
建物
構造
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根地下2階付9階建
延床面積
8,149.78㎡
所有形態
所有権100%
建築時期
1990年11月26日
用途
事務所、店舗、駐車場、診療所
譲渡予定年月日
2026年7月1日
譲渡予定価格
1,900,000,000円
信託受託者
三井住友信託銀行株式会社
建物管理会社
東京美装北海道株式会社